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2010年2月20日 (土)

たかがリンク、されどリンク(その2)

さて、前回はリンクにまつわるお話で、ちょっとしたロッド変更でも大きく特性がかわるんだよー。というお話をしましたが今回は実戦でのお話。Stock_9

御存知の通りモタードはモトクロス車両をベースにしているんですが、と言うことは当然リンクもモトクロス用。と言うことは当然土の上を飛んだり跳ねたり、を前提に作られている。で、それでターマック路面で、スリックで思い切りトラクションをかけながらドリフトしたりするとどうなるのか...

サスにはダンパーとスプリングがあり、これでいろいろセッティングは出来るんですが、ダンパーはストロークスピードのコントロール、スプリングは荷重のコントロールで特殊なものを除いては反発力の出具合に微妙な味付けをすることは難しいです。で、ストロークと反発力の関係をビミョーに味付けしているのがリンクなわけです。

では、モトクロスのリンクはどうかというと、ロード用と比べて奥の方でグーッと硬くなってゆく特性です。コレでターマック上でトラクションをかけてゆくと...実は途中でサスの動きが止まってしまい、荷重がまともにタイヤに入ってしまってドリフトが止まってしまったり、ホイール、タイヤ、スイングアームに無理がかかってタイヤが跳ねだしたり、といういたずらが出たりします。もちろん乗り方にもよるんですけど。Rg3_8

一番上が05CRF250のノーマルリンクを測定したストロークvs.後輪換算スプリングレートのデータです。CRFには特性を穏やかにするリンクが社外品で販売されているそのデータを取ってみたのがその下。同じ数字で横線が引かれているので、下の方が変化が少ないのがわかるでしょうか。

これでだいぶ穏やかな特性になってきたので暫くこれでやっていましたが、さらにペースを上げようとするとやはり又跳ねが出てきてしまう...それなら作ってしまえ、と作ったのがその下のデータ。コレを作るにあたっては過去のロードレースマシンのリンク比データーを参考にしながら、その立ち上がり具合をターマックでのストローク領域に割り振る形にしました。

これは立ち上がり具合が非常に穏やかで、グラフを書くとソフト上で縦軸の線引きが変わってしまうので自分で上の二つと同じ数値のところに線が来るように黒で軸を書き直しました。こうやって比較してみると、ノーマルは横線を4本またぎながら後輪換算スプリングレートがあがっているのが社外リンクで3本をまたぐ程度。オリジナルでは2本をまたぐ程度にまで立ち上がりが穏やかになっているのがわかると思います。Keis2_11

これでスライドしながら進入~クリップ~立ち上がりのつながりがかなりスムースになりました。ちなみにこの曲線、車重や乗り方、路面の荒れ具合でも相性のいいリンク特性が変わってくるので、なかなか手ごわい相手です。

いやホント、たかがリンク、されどリンクです。で、コレだけですまないのがモタード。さらにペースを上げてきてダート区間でのペースアップも狙っていったところ、ビミョーな、けど見過ごせないネガが第5戦菅生あたりで目立ちはじめました。こいつをピンポイントで合わせようとするとリンクだけじゃ難しいな...ということでここからリヤのスプリングを設計してゆくことになるわけです。

で、スプリングの話はまた次回。


Dsc01287

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